インポスター症候群に陥る原因を見ていきましょう。原因は1つに特定されず、様々な要素が関係します。
インポスター症候群に陥ると、仕事で成功を収めても「偶然そうなっただけ」「運がよかっただけ」と考えてしまいます。インポスター症候群に陥りやすい人の特徴として、「元々不安や心配などの感情を抱きやすい」「小さい頃に成績がよくても親に評価してもらえなかった経験がある」「相手に好かれるためには頑張り続けなければならないという社会の価値観に影響され、成功を収めても満足感を得られない」などがあります。普段から自分を褒めることができず自己肯定感の低い人が、周囲から能力について評価される機会の多い環境に身を置くことで、インポスター症候群に陥ってしまいます。
インポスター症候群に陥る具体例を以下に紹介します。
「上位職に昇進したが、地位のある人は全ての仕事ができて当然と思い込み、それに対してプレッシャーを感じ、自分以外の方が適任ではないかと感じる」
「仕事で成果を上げたことで周囲から期待されるものの、自分のような人間がなぜ評価されるのか分からず自信が持てない」
「自分にある程度の収入があることに対して、周囲からそれだけ収入があれば幸せな人生だろうと私生活にまで先入観を持たれてしまい、実際に感じているギャップに苦しむ」
以上が具体例です。これと同じような状況に苦しんでいる人は注意が必要です。
上述の具体例のように、人間は表面的な地位や肩書によって他者を判断することがあります。そのため、当事者は周囲から持たれているイメージと現実とのギャップに悩み、これからも今の状態をキープしなければならないと考え、それがストレスにつながります。また、周囲から評価されても、日本には「いつまでも謙虚でいなければならない」といった価値観が根付いています。これも、インポスター症候群に陥る原因の1つとして挙げられます。他人から褒められても素直に受け入れることができず、過剰に謙遜する傾向にあるようです。
ダニングクルーガー効果とは、特定の分野において能力不足の人が、そのことに気付けず自分の能力を過大評価する現象です。周囲から評価を受けてきた経験が少ないため、自分の能力を正しく判断できず、失敗した場合もその原因を自分以外のせいにする傾向があります。
一方、能力の高い人は、これまでに得た知識や経験、他人から評価されてきた機会も多く、自分のことを大衆のうちの1人として客観視できます。そのため、能力の高い人ほど他者からの評価をすぐに鵜呑みにはせず、劣っている部分にも目を向けるため、自分を過小評価する傾向にあるようです。
インポスター症候群に陥ると、「失敗したらどうしよう」と不確定な未来に対して不安を抱くようになります。そうならないためにも、現在に集中して目の前の問題に正面から向き合い、解決することに注力しましょう。
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