インポスター症候群が日本で急増中

もしかして、あなたもインポスター症候群?

日本で急増している?

日本で急増している?

近年、インポスター症候群が日本で急増していることが問題になっています。特に女性に多く、それには様々な要因が考えられます。

日本独自の文化

日本では謙虚でいることが美徳とされています。そのため、周囲から高い評価を得ても謙遜したり否定したりする傾向にあります。評価を素直に受け入れても、それが傲慢な態度と思われることもあり、必要以上に謙遜する人もいるでしょう。しかし、こういった傾向が強い人は自分を卑下することが多く、正当な評価を認知できない状態に陥ってしまいます。日本の教育方針は集団での成果と同調を重視する傾向にあり、特に女性は立ち振る舞いにおいても「謙虚で控えめ」であるように教育されます。こういった日本独自の文化による無意識の刷り込みによって、個人の自律性が失われてしまうのです。
しかし、近年は女性の社会進出が活発になりました。その結果、上述のような教育と現実との間にギャップが生じてしまいます。性別に関係なく能力が認められ、責任のある役職に配置される機会が増えるのはいいことです。一方、「謙虚で控えめ」を美徳とする文化でこれまで生きてきた心理傾向があるため、ギャップが生じて混乱します。これまでは集団での成果や同調を重視されてきたのに、社会に出ると個々の能力が重視されるのです。

とある著書によると

FacebookのCOOとして有名なシェリル・サンドバーグもインポスター症候群に悩まされてきました。彼女の著書によれば、男性に自分の得た成功体験について質問すると、その人自身の資質とスキルについて説明する傾向が強いとしています。一方、女性に自分の得た成功体験について質問すると、「運がよかった」「周囲に助けられた」などの外的要因に関する説明が多くなるといった傾向が強いようです。このように、女性は自分のパフォーマンスに自信を持つことが難しく、インポスター症候群の特徴に当てはまることが分かります。

役割や責任が曖昧

日本では、仕事の成果を数値で確認しづらく、反響がないため、自分が果たすべき役割が不明瞭である点も、インポスター症候群が急増している理由の1つです。海外と比べて、突発的な業務が頻繁に発生し、前例やマニュアルが確立しておらず、業務の不確実性が高い傾向にあります。職務範囲や職務責任が曖昧で不誠実なため、責任の所在が分かりません。その結果、現場の人間は責任や評価を避けるようになります。
一方、海外ではジョブ型の雇用形態を採用しているため、個々の役割や責任の所在が明確です。個々の能力に対する評価をしやすい環境で、昇進や昇給にも積極的な傾向にあります。インポスター症候群が急増する日本においても、個々の能力や責任を明確化する施策が今以上に必要となるでしょう。

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